ムツボシくんってなぁに



飛行機に乗るムツボシくんの画像

[ムツボシくん誕生] 



 ムツボシくんは、2009年6月14日、滋賀県彦根市で生まれました。奇しくも6点点字の発明者ルイ・ブライユ生誕200年という記念すべき年の誕生です。産みの親は本サイトの運営者、長尾博(宮城教育大学教授)です。

[ムツボシくんのデビュー] 

  ムツボシくんのネットデビューは、滋賀県立盲学校のホームページでした。同校HPで、「滋賀盲ナウ」のナビゲーターとして活躍しておりました。(これが初代ムツボシくんです).

初代ムツボシくんの画像


   

○ムツボシくんがはじめて滋賀県立盲学校に登場した記事
http://www.vi-sh.shiga-ec.ed.jp/tsujo/now/mutubosi/murubosi.htm


[ムツボシという言葉にこめられた意味]

 

 長い間、文字を持たなかったわが国の視覚障害者の多くは、まさに「文盲」であり、愚かな者・知恵の足りない者というレッテルを張られてきました。「盲、蛇に怖じず」(無知な人間は怖いということを知らず)、「盲判」(内容も分からないで判子をつく)、「盲千人、目明き千人」(世の中には道理の分からない人も分かる人も、それぞれに多い)などなど視覚障害者を見下げた表現が数多く今も辞書にみられることからもわかります。そんな私たち視覚障害者が、明治中期、初めて誰の力も借りないで独力で読み書きができる文字、点字と出会ったのでした。これまで一切の文字情報から遮断されてきた歴史の中で、点字をとらえるこの人差し指の指先がまさに「情報の窓、情報の目」として世の中に開かれたのです。点字を象徴するこの6この点、6点すべてを用いた字形を私たちの先輩は、思いをこめて「め」という文字と命名しました。
 この点字のシンボル6この点は、いつしか、6つの星に象徴され私たち視覚障害者に光をもたらすもの、視覚障害者自身を光、輝かせるものとしての意味をもつようになりました。こうして、視覚障害者の世界では、「むつぼし」、「六つ星」、「ろくぼし」、「ろくぼしのひかり」などといった名前を会や団体・機関誌などに命名することが今でもよくあるのです。
 私、ムツボシくんも、点字に触れるこの指先こそが、「社会参加の目になるんだ!」と、感動に震えていたであろう明治の先輩たちの思いを引き継ぎ自身の足跡をここに記していきます。



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