第43回 京都の巻 その13 鞍馬寺、白杖一本観察日記(前半)

 最寄りの叡電「鞍馬」駅に降りると出迎えてくれるのがこちらの巨大な天狗。高すぎて手ではとどかない!そこで登場するのがこの白杖。

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なるほど、お鼻の長さと太さがこれでわかった!



 駅から5分も歩かないうちに鞍馬寺の仁王門に到着。さあ、ここから山登り。登る山はその名も鞍馬山。鞍馬山自体が信仰の対象であり、山全体が鞍馬寺の境内なのです。となると、ここ仁王門が俗世間との結界。魔物が入り込まないように狛犬ならぬ狛虎もしっかり見張っています。

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阿吽の狛虎、どーれ、こちらが口を開けている虎くんかな?



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仁王門の提灯を触ってみる



 なんで虎なの?実は鞍馬寺のご本尊の一つが毘沙門天(光明の象徴)。そして、なかでも、寅の年・寅の月・寅の日・寅の刻に毘沙門天が出現したとされているのです。虎くんは毘沙門天のお使いなんです。

 なお、鞍馬寺の御本尊は、毘沙門天の他に二つ。護法魔王尊(活力の象徴)と千手観音菩薩(慈愛の象徴)。これら三尊が、三身一体の「尊天」(宇宙エネルギー)と化し、鞍馬山自体をこの尊天の御神体としているのです。だから、ぜひとも自分の足で登りたいものです。ただ、山歩き弱者のために、日本唯一宗教法人運営かつ日本一短い路線のケーブルカーもあります。

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路線207m(2分)の牛若号。乗車の際は切符購入じゃなく御寄進票を納めてね



 ケーブルカーには乗らず参道を登ります。

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山上の本殿金堂までの道標、あと七丁とある


 
ただ参道を外れたところにも手でみる見所があったのです。

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右脇道には魔王の滝。滝の前の竜の置物はヒゲが面白い。滝の水にも触れてみる



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左脇道に進み「鞍馬の火祭」で有名な由岐神社へ



 由岐神社と言えば割拝殿かつ懸造形式。割拝殿とは参道を真ん中にして拝殿が左右に分割。さらに懸造だから清水寺の舞台のように崖っぷちに立っているはず。早速、白杖にて調べてみました。

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崖に立つ左の拝殿の木組みを杖で調べてみた



 この拝殿をくぐると右手に巨大な大杉をご本尊とする大杉社があります。樹齢800年、幹周6.5m、樹高53mと言われています。手で触れてご挨拶をしつつ願い事を伝えてみてください。

写真9小学校の50m走を縦に駆け上がった高さってどうよ?杖でイメージをつかむ



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本殿ではこちらの天狗おみくじが面白い。全体の入れ物も引いたキーホルダーもすべてが天狗様



 ここで脇道から参道に戻ります。ここからが、清少納言が『枕草子』にて、「近うて遠きもの くらまのつづらおりといふ道」と記した坂道。なるほど見えなくても歩きながら連続するヘアピンカーブを頭にイメージできました。

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本殿金堂に続くつづら折りの表参道



 四脚門の中門をくぐると階段が続きます。ここでケーブルカーを利用してこられた方の新参道と合流。つまり、往復ともにケーブルカーを使うと由岐神社やつづら折りの坂道を知らないままの鞍馬寺参拝となりかねませんのでご注意ください。

 そうして、ここから、さらに約160段ほどの階段を上がるとこの風景。本殿金堂に京都では最後まで咲き誇る桜が待ってくれていました。

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紅白のボタン桜でしょうか。花の房が豪華です。



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本殿前の城のボタン桜をちょっと観察、花びらはいったい何枚ですか?



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珍しい虎石。何本もの線が異なる色の層を表しているらしい



 さあて、いよいよ参拝のクライマックス!本殿金堂、京都随一のパワースポットです。中でも、本殿金堂の前に広がる六芒星を表した石床が最強のパワースポット、金剛床(こんごうしょう)です。天に向けて身体を開き宇宙のエネルギーを感じてみましょう。

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金剛床に立ち両手・白杖を天に伸ばしてみた。宇宙エネルギーが杖先にもしや宿ったかも?!



 また、本殿金堂には地下に宝殿があります。地下に降りてみましょう。すると異様な光景が…。ここ宝殿では、ご本尊の周囲に小さな蓋付きのツボに信徒の清浄髪が厳かに祀られています。何列にも、何段にもです。

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本殿地下に広がる光景。これらすべてのツボに信徒の髪の毛が納められている



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